ひとりビジネスをはじめたい。そう意気込んではみたものの、起業アイデアが思い浮かばない。そんな状態で止まったままの人はいませんか? 今ならインターネットで「スモールビジネス 起業アイデア」と検索したり、生成AIで「ひとりビジネスをはじめたいんだけどどんなビジネスがある?」と尋ねれば、わずかな時間でさまざまな起業アイデアを見つけることができます。にもかかわらず、なぜビジネスアイデアが思い浮かばない、と悩む人が多いのでしょうか?

オリジナルにこだわりすぎて起業のハードルを上げていない?
既存のビジネスはやりたくない、または既存ビジネスではやっていくのが難しい。だから誰もやっていない新しいビジネスアイデアを考えなければ。こうしたオリジナルビジネス信仰にとらわれすぎている人がいます。その理由はいったいなんでしょう? 推測できる主な理由をあげてみます。
1.今までにない“新しい価値”を生み出さなければならないと思っている
いま世界で称賛されている天才起業家たちのうち、まったくの0から自分のアイデアだけで新しい価値を生み出した例はいくつあるでしょうか。ざっと見渡した限りではなかなか探し出せません。かのスティーブ・ジョブズが世に送り出したiPhoneでさえ既存技術の組み合わせです。もちろんその発想力は天才的ですが、それでも何もないところからすべてを創造したわけではないのです。あなたがスティーブ・ジョブズより何倍もビジネスの才能があるのなら、世の中に存在していない斬新なアイデアを検討するのも良いでしょう。ですがそうでないなら、すでにニーズが証明されている「王道ビジネス」を小さく始め、そこに自分らしさや工夫を加えて“違い”を出すことのほうが、堅実な成功につながりやすいのです。
2.他人がすでにやっているビジネスでは勝機が無いと感じている
既存ビジネスを今からはじめてもお客さんを獲得するのが難しいと考える人がいるかもしれません。しかし競合が多いということはそれだけ需要があるということ。市場ニーズが一定数確約されているのであれば、やり方次第でソロプレナーがその中の小さな市場をゲットできる可能性は大いにあります。資金力のある企業や実績のある事業者と同じ商品・サービスを同じ方法で提供しようとするから難しく感じるのです。既に成功している人たちに正面からぶつかっていくのではなく、場所をずらす・時間帯をずらす・手順を変える・徹底的にシンプルにするなど、切り口を変えて戦えば十分勝機を見出せるでしょう。
3.“好きなこと・得意なこと”でなければうまくいかないと思っている
せっかくひとりビジネスをはじめるのなら、ましてや長く続けていくのなら、自分の「好きなこと・得意なこと」を仕事にしないといけない。そう思い込んでいる人は案外多いように思います。ですが、自分の「好きなこと・得意なこと」を簡単に起業につなげられる人であれば悩んだりしません。うまくビジネスにできる自信がないから踏み出せないんですよね? だったら既存ビジネスの中から、「自分にもできそう・ちょっと興味がある」ぐらいのものを選んでみましょう。やっていく中で「これ意外と楽しいかも」「感謝されてやりがいが出てきた」となる可能性は十分にあり得ます。考え方の順番を逆にするほうが余程成功への近道なんです。また、そうやって選んだビジネスにも「好きなこと・得意なこと」を活かせる場面が必ずありますので、そのときにあなたらしい個性で差別化すれば良いのです。
まずは「嫌いじゃない・苦手じゃない」をきっかけにはじめよう
世の中にない画期的なアイデアにこだわるのをやめたら、今度はどうやって自分に合う既存ビジネスを見つけるか考えていきましょう。「好きなこと・得意なこと」を追い求めてばかりだと起業しづらくなるのは事実ですが、とは言えまったく合わないビジネスを選んでしまえば、途中で挫折する確率が高くなります。仕事内容をいろんな視点で見たときに、「嫌じゃないかも・苦手じゃないかも」と思える項目にフォーカスして方向性を絞り込んでみてください。
- 人とコミュニケーションをとる仕事は?
- 黙々と作業を進める仕事は?
- 手先を使って何かを作る仕事は?
- 体を動かす仕事は?
- パソコンを使う仕事は?
- 文章を書く仕事は?
- 情報を取り扱う仕事は?
- 人の話を聞く仕事は?
- 車を運転する仕事は?
- 誰かを癒してあげる仕事は?
- 困っている人の代わりに何かをする仕事は?
- 誰かを楽しませる仕事は?
- 企画や戦略を考える仕事は?
- 何かを教える仕事は?
- 料理をつくる仕事は?
- モノを仕入れたり売ったりする仕事は?
いかがでしたか? 上に挙げた16個すべてを考慮する必要はなく、どれか1つ優先したい項目に絞っても良いですし、いくつかの項目を組み合わせて該当するビジネスを検討してみても良いでしょう。最初から「好きなこと・得意なこと」を決めつけてしまわず、柔軟な発想でやれそうなことを見つけてください。
ひとりビジネスのアイデアが思い浮かばないとお悩みの方、
どういうビジネスが向いているか一緒に考えていきましょう。